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オンライン主体の学習指導

学習に対する意欲と思いが伝わってくる


さて、エルベUSAは 2019年 10月よりサテライト校として始動し、2020年新年より拠点をテキサス州オースティンへ移しました。前号でお知らせしましたように、スカイプを使ったオンライン学習を中心とした指導に切り替え、ロサンゼルス教室に通ってくださっていた子どもたちのほか、駐在などでイギリスとドイツへ転居された子どもたちが学習を受けています。





教室では、これまでも遠方の方や海外転勤をされた方を対象に、スカイプを使ったオンライン学習を実施してきました。この度、オンライン学習の指導へ切り替えたことで、オンラインの利点を生かしながら試行錯誤をし、指導の基本に沿って効果・成果が出ることを目指しております。これまでと同様、子どもたちの現状と課題を捉えつつ、保護者の方と相談しながら、日本語の学習、英語の学習、場合によっては両言語の学習を実施しています。



ここ2か月間のオンライン学習を通して、指導の本質を改めて確認することができました。もっとも、オンライン学習の一番の難点は、子どもの姿勢をいかに維持、改善していくことではないかと思います。視線がそれやすい子どもや応じることが課題の子どもは、画面越しでは指示、指導には応えないこともあるのではないかと心配はありました。そんな心配をよそに、保護者のご協力もあり、子どもたちは期待以上にしっかりと頑張っており、それぞれが安定した学習をすることができています。

オンライン学習の一コマ

きちんとした挨拶をはじめとし、腰掛の姿勢、見る、聞く姿勢を整え、指示を理解し応じるなど、オンラインでも指導の基本は同じです。そのため、子どもたちには、教室での学習と約束事は同じであると理解をさせることで、正しい学習姿勢を追求しています。視界の狭い画面で指導をしていると、子どもたちの視線や表情がよく見えるため、子どもたちの学習に対する意欲と気持ちがとてもよく伝わってきます。これまでの子どもたちの努力の成果を確認するとともに、学習の基本姿勢を身につけることがいかに大切かを再認識しております。


学習の後には、保護者との懇談の時間を設け、家庭学習の様子や指導に関するアドバイス、学校生活などについて話をしています。また、現在、イギリスとドイツにいらっしゃる子どもたちもいますので、日本とアメリカ以外の教育制度についても勉強をさせていただいております。それぞれ教育・療育制度の違いや文化的な違いなども考慮しながら、現地校などと協力関係を築き、子どものサポートができるよう、アドバイスをさせていただいております。とはいっても、何か特別な対応が必要というわけではなく、これまでの過程や課題、現状の共有をし、協力的な関係を築いていきたいという意思を学校側に上手に伝えることがポイントではないかと思います。海外暮らしでは、慣れないことも多く、日本以上に苦労することも多々ありますが、オンライン学習を通して少しでも保護者と子どもたちの力になることができればと思います。



季刊誌エルベテーク 2019年新年号

アメリカからのレポートより

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